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さとう社会問題研究所コラム

心の回復に必要なものは何か?


最近、教育現場のフィールドワークをしていて、改めて気付いた事がある。


それは、心の問題解決に対する教育的関わりや治療的関わりの有害性だ。


以前から、カウンセリングを受けない方が良い方がいるとは知っていた。


カウンセリングでは、アドヴァイスをしてはならないと言われている。


私は、助言主体のカウンセリングをしているため、自分では何故だか気付けなかった。


だが、この事には、子どもの頃から何となくだが気付いていた。正確には、今まで思い出すことができなかったのだ。



教育の中には、指導の目標が存在していて、それができなければ公然と排除される。


この教育とは、子どもの頃からの学校生活の事になる。


みんなが通ってきた道で、皆が当然と信じているため、その排除には問題はない。


社会制度的無理解や人の苦しみに対する無理解の文脈での説明が可能だ。


いじめの正当化や合理化でも、「被害者は勉強ができないから」と主張する場合もある。



治療の中でも、同様の教育的な関わりが多数存在している。


私にご相談くださる方の多くは、学校での排除を受けてきた方も多く、教育に良い印象をお持ちでない方が多い。


そういう方にとっては、治療の中での教育的な関わりが教育での排除の再現となってしまう事があるのだ。



もちろん、教育的な関わりや治療的な関わりが、それ自体が悪いという事ではない。


むしろ、教育的な関わりや治療的な関わりが、それ自体が必要だからこそ、見過ごされている問題があるというのが私の見解だ。


言っている方にしてみれば、良い事を言っているつもりでも、言われた方にはタダの人格否定にしかならない事が多い。


なぜなら、教育的な関わりや治療的な関わりとは、「極めて相手の内面に踏み込むこと」であるからだ。


しかし、言われた方にはタダの人格否定にしかならない事が多く、返って心を閉ざしてしまうことが多い。


これが、いわゆる「相談したら説教された相談者」であり、「二度と来ない相談者」である。


これに対し、社会的には、教育的関わりや治療的関わりの有害性など知られていないから、「被害者意識」「被害妄想」などと二次被害を受けてしまう。


要するに、そこには、社会的排除が潜んでいるという事になる。



私は、心の回復に必要なものは、まず居場所だと考えている。


社会的排除の被害を繰り返せば、次第に社会からの距離も開き、人との距離も遠のいてしまう。


そのため、社会の中に居場所のない方も多いので、せめて、私とのメールの中には居場所があると思っていただきたいからだ。



教育的な関わりや、治療的な関わりを好む方は、専門家に限らず、意外と多い印象もある。


だが、その前に、相手に対し、居場所が与えられているか、改めて考える必要があると最近感じている。



2014年4月5日 著作物です。無断転用は禁止します。 さとうかずや(さとう社会問題研究所)


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