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さとう社会問題研究所コラム

引き離し(片親疎外)行動


先日は、この件に関して意見書のお仕事をいただいた事もあり、少し触れておきます。


私は、「離婚や別居に伴う子の引き離し」を機能不全家族の一つとして捉えています。


機能不全家族やアダルトチルドレン、虐待は私の得意分野ではあります。



さて、この「引き離し」とは、「交流遮断」と「部外者の排除」という、2つの行動で、その目的は「子の支配」です。


そのため、「引き離し=機能不全家族の一つ」と捉えています。


また、PAS(片親疎外症候群)で説明される「洗脳虐待」も、まったく同じ説明が可能です。


そのため、「PAS(片親疎外症候群)=アダルトチルドレン」という事になります。


要するに、「引き離し=家庭(=親)の問題」という事で、子供は虐待被害者です。



「引き離し行動」(片親疎外行動)とは、「交流遮断」と「部外者の排除」という2つの行動から成る事は説明しましたが、これは、「同居の段階」と「別居の段階」で、行動が変わることを意味しています。


「部外者の排除」とは、機能不全家族の家族情動システムを維持するため、主に、支配者の意向に沿わない人物を家庭から排除しようとする行動の事です。


「交流遮断」とは、外部の情報や人との関わりを遮断する行動で、DVやパワハラでも使われる「支配」(=虐待)の手法です。



具体的には、「部外者の排除」は、夫婦間での問題があると、些細な事でも原家庭に介入を求めたり、警察の介入が盛んなご家庭に見られます。


この場合、原家庭自体が機能不全家族で、主に、過干渉の家庭の事が多いです。


過干渉の家庭は、暴力やネグレクトとは異なり、「優しい虐待」「あなたのためという虐待」とも呼ばれるように、原家庭との関係は「支配従属関係」というより「共依存関係」の場合が多いです。


そのため、夫婦間の問題も、原家庭の介入で解決を試みようとします。



念のために書いておきますが、機能不全家族(この場合、原家庭)は、自分の子供や孫を、「奪われた」と考えていることが多く、取り戻す機会をうかがっています。


そして、機能不全家族の出身者は、結婚により、原家庭からの独立を目指している場合が多く、婚姻とは、配偶者と虐待親との間の綱引きのような心理状態になっています。


そのため、原家庭の介入が強まるのは、何かしらの原因となった出来事があるはずです。



そして、「交流遮断」は、当事者のブログにもあるような、「子供たちへの手紙やプレゼントを同居親が受け取らない」というものが代表的です。


要するに、「引き離し」とは、「子供のため」ではなく、「同居親の個人的野心のため」のものです。


これは、「引き離し」が、機能不全家族の「あなたのための虐待」(=過干渉)と同一のものであることを意味しています。


そして、こういう時の反論は、「相手のDVを思い出すから」というのが考えられますが、この場合、思い出しているのは同居親であって子供ではありません。


この反論が使えるのは、あくまで自分のためであって、子供に対する責任があれば使う事ができないものです。


この場合の「子供に対する責任」とは、「子供の意思を尊重すること」です。


そのため、子供に対する責任を感じていないか、子どもの意思など興味がないか、自分の意思と子供の意思を混同しているかでしょう。


これらは、支配的な傾向のある人間、虐待傾向のある方に見られる思考です。


具体的には、ブラック企業やパワハラ人間です。


自分の事には興味があるが他人の事には興味がないため、雇用者の権利ばかりを主張して、義務は平然と無視する蛮人が多いです。


そして、自他の意思の分別が付かない人間は、自分に従わない人間を徹底的に攻撃します。



また、「引き離し行動」が同居親の個人的野心のためのもので、同居親の虐待傾向の現れと分かる、もう一つの理由は、前の記事でも取り上げた、「相手を否定する快感」です。


要するに、他者の要求を受け入れる事に苦痛を感じ、それを拒絶する事に快感を覚えている人間にとって、面会交流とは、別居親に対する屈服に他なりません。


そのため、「引き離し行動」も極端なものになるため、交流遮断も、プレゼントや手紙のような間接的なものであっても受け入れることができない心理状態になると考えられます。



あと、交流遮断の事例では、洗脳虐待であるように、「別居親の悪口を吹き込む」「別居親の話をさせない」など、子供に交流遮断の心理的圧力を加える事もあります。



2014年5月20日 著作物です。無断転用は禁止します。 さとうかずや(さとう社会問題研究所)


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