さとう社会問題研究所では、心理コンサルティング、ハラスメント防止教育などを行ってます。詳細はページ下をご覧ください。

さとう社会問題研究所コラム

先月から、このコラムの『やり直しのための止まり木に』でも、アダルトチルドレン(=虐待被害者、機能不全家族の抑圧被害者)について、被害者の苦しみが少しでも広く伝わればと思い、被害者の視点から少しずつ書いています。 私自身が被害者でもあるため、なかなか、言葉にする事が難しいのですが、今回は、臨床心理士の先生がお書きになった「毒親」に関する治療者の視点からの文章をご紹介します。

ここでも、暴力だけではなく、子供の心を引き裂くような心理的な攻撃が取り上げられています。

心理的な攻撃による虐待被害は、子供の人生に大きな悪影響を及ぼすにもかかわらず、未だ社会では極めて軽く受け止められています。

その上で、その影響を強く受け、対人関係などで不自由を強いられている被害者たちは、職場や学校でも、「奇人・変人」や「おかしな人」という位置づけで、「教育」や「制裁」と称したイジメやパワハラを受け、社会から追い出されている実態があります。

私の心理コンサルティングでは、こういう形で社会から追い出された方や社会の理不尽と戦う方、また、社会生活を送るための理解者及び助言者を必要となさる方にも全力で対応させていただいています。



記事の執筆者は、臨床心理士の矢野宏之さんと言う方です。

子供に悪影響をおよぼす毒親の行動と克服方法

親からの影響はとても大きいものです。「毒親」という言葉が注目を浴び、親が子供に及ぼす影響が大人になっても続くことが認識され始めました。今回は、そんな親の悪影響や、その克服法について紹介します。

子供に悪影響をおよぼす毒親の行動とは
「児童虐待」という言葉からは、殴る・蹴るなどの暴力という言葉が連想されてしまいます。しかし、暴力だけが虐待ではありません。次にあげる心理的虐は、とても見過ごされやすい親の行動です。

■ドメスティック・バイオレンス(DV)を行う
子供にとって、親がDVをしている様子を目撃することはトラウマに繋がる要素です。安全なはずの家庭が安全ではないと認識されてしまうのです。母親がDVを受ける様子を見ていると、「女性には、そのように接するものだ」という先入観が生まれてしまうこともあります。

■子供を支配する
子供であっても自分の意志や自由があります。それを、親の思い通りに育てようとし、規則を守らせようとするのです。そして、自分の思い通りにならないと暴力や激しい言葉で支配しようとします。

■子供の人格・価値観を否定する
子供にとって家庭は、無条件に自分を受け入れてくれる場所であるべきです。その家庭において、子供の人格・価値観が否定しようとします。中には、個人的な理由で否定する親もいます。

大人になっても消えない影響
毒親の影響は、大人になっても適切なケアを受けなければ、残ってしまうことが多いものです。次にあげるものは、その一例です。

異性関係を含めた対人関係で、信頼できない。常に相手の顔色を見てしまう
よく分からない不安がつきまとう。突然、不安になる
自分の意見が分からない。自分がないとよく言われる
自分に自信が持てない。
感情の起伏が激しい。怒り・不安に振り回される
支配する・支配される関係でないと人間関係が築けない

このような影響は、頭では分かっていてもなかなか変えられないものばかりです。

親からの影響を克服していくためには
■親からの影響を自覚する
自分の親から刷り込まれた価値観にはなかなか気づかないものです。前のページの「親の行動」と「影響」に心当たりがないかをよく見て下さい。少しでも、当てはまるように思われた場合は、毒親に該当している可能性があります。

■必要であれば、専門的治療をうける
親の影響が強ければ、複雑性PTSDや解離性障害と呼ばれる精神疾患を発症してしまう場合もあります。この場合は、医療機関やカウンセリング・ルームなどで、専門的な治療を受けていく必要があります。治療としては、トラウマになってしまった記憶を過去の出来事にしていくEMDR(Eye Movement Desensitization and Reprocessing)、自分の感情をコントロールし、人間関係のスキル等を学んでいく弁証法的行動療法などがよいでしょう。

■親との決別
最終的には、物理的にも、精神的にも親とは決別をしていく必要があります。そのためには、親と決別できる強さを持っている必要があります。時には、誰かの手を借りる必要があるかもしれません。しかし、親と何らかの形で決別しなければ、この問題は続いてしまいます。

自分の代で連鎖を止める
毒親の元で育った子供は、残念ながら毒親になってしまう可能性を持っています。毒親の両親も毒親の被害者かもしれません。このように毒親は後の世代に伝わっていくものです。しかし、適切な治療をうけることで、この悪循環を断ち切ることができます。。


2015年10月3日 著作物です。無断転用は禁止します。 さとうかずや(さとう社会問題研究所)



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さとうかずやです。
さとう社会問題研究所としてコンサルティング、カウンセリング事業を営んでます。

得意としている相談分野は、心に関する事、対人関係、社会問題に関するコンサルティングです。
その他、何でも話せる日常の相談相手、話し相手として、重用いただいてます。

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