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さとう社会・心理研究所コラム


恋愛におけるゴースティングと日本における被害者保護の問題


みなさん、ごきげんよう。

今回は、海外の政治屋さんのツイートに関するネットニュースの記事について、わたくしの考えを示してからご紹介する形のコラム記事となります。


なお、ここで言う「ゴースティング」とは恋愛関係、カップル間における心理的な問題の事です。

オンラインゲーム上で「対戦相手の配信を見ながらプレイする行為」を意味し、悪質なマナー違反とされる「ゴースティング行為」の事ではありません。


わたくしは以前より、DV防止法の悪用と子の連れ去りは、この「ゴースティング」に近いものがあると考えて警鐘を鳴らし続けております。

もちろん、DV防止法による保護命令自体がゴースティングに当たるという事ではありません。


日本では、DV防止法の被害者保護の措置が極めて一方的な形で行えるものとなっております。

そのため、開業した2011年ごろにはその悪用が公然となされており、わたくし自身、「加害者とされた方」からのご相談にも応じるようになっておりました。


わたくしが当初からDV防止用の悪用、子の連れ去りや親子断絶に反対してきたのは、「DV被害を訴える事=DV防止法の悪用」という構図となってしまう事への懸念からでした。


保護の緊急性を口実に加害行為や実態把握の手続きが厳密に行われていない事。

それを口実に自治体や警察は、DV被害者保護と称し、「DV加害者とされた方」への人権侵害行為を公然と重ねてきました。

専門家が関わりながら科学的な検証が一切入る事のない支援。被害者保護を名目とした加害者に対する社会的排除。

「被害者を保護したからそれで良い」という支援者の自己満足で終わってしまっていた事。

それにより、本来のDV被害者、本当の意味でDV防止法で保護されるべき方にまで疑惑の目が向けられることになるであろう事。


わたくし自身、虐待被害を訴えて罵倒と嘲笑を浴びせられ続けてきたため、これが容易に想像できました。

被害者だから支援される訳でも守られる訳でもありません。


実際に保護命令の申し立てが却下されたというお話が入ってくるようになりました。

わたくしの所にも、本当にDV、暴力を受けていたという方から裁判で認められなかったとスカイプの場で嗚咽を漏らしていた方もいらっしゃいました。


10年前の当時から、海外では連れ去りは実施誘拐として犯罪化されておりました。

しかしながら、日本では関連した「子の連れ去りに関するハーグ条約」加盟後にも実施誘拐の犯罪化はなされておりません。

それどころか、裁判所は親子断絶を国策として行っていると感じさせる向きすらあります。


今回、ご紹介したのはフィリピン発の「ゴースティング犯罪論」と言えるものでしょう。


ゴースティングは既に海外ではカップル間における心理的な問題として社会的にも取り上げられておりました。

日本はDV防止法第10条があるからか、これを見て見ぬ振りをしてきただけです。

この動きにより、現在も日本では公然と行われている一方的なDV被害者の保護措置の問題点に議論が向けられることがあるのか?

これまでの10年を振り返るに、それでも事態は動かないのだろうと思います。


では、今回もこの辺で。以下、当該記事のご紹介となります。


「恋愛における「ゴースティング」、違法になるかも。」

https://tabi-labo.com/304505/wt-philippines-ghosting

「もう、この人とは連絡とりたくないから、無視しちゃお!」

恋愛において、なんの説明もなく相手の前から“消える”行為、いわゆる「ゴースティング」は、違法となるかもしれない。

先日、フィリピンでこうしたゴースティングを犯罪としてみなすべきという声があがった。ことの発端は、フィリピン民族主義者国民連合のArnolfo Teves Jr.議員が提出した法案。


(以下、筆者注。記事にあったツイートのコピペ)

Have you been "ghosted" by someone?

Negros Oriental 3rd District Rep. Arnolfo Teves, Jr. filed a bill declaring "ghosting” as an "emotional offense." He says "ghosting" is when someone cuts off communication with friends, partners, and alike without real closure. pic.twitter.com/Vv56IQJbMg

? ONE News PH (@onenewsph) July 26, 2022

? ONE News PH / Twitter


ざっくり意訳すると、こんな感じだ。

「ゴースティングは心理的虐待そのものであり、相手にトラウマを植えつける行為として罰せられるべき。なぜなら、拒絶とネグレクトの気持ちを増幅させ、ゴースティングされた相手は自分を攻め続ける精神状態へと追い込まれるから」

現在、Arnolfo議員の法案は委員会によって保留中。もし法案が通過すれば、「ゴースティング」が違法とみなされ、はては刑務所行きなんて未来も十分にあり得る。

“逃げかた”に注目が集まるのも、デジタル時代の恋愛模様ならではなのかもしれない。言うにせよ、言わずにせよ、精神的苦痛は少なからず生じるもの。すでに、それ自体が“処罰”に近いのかもしれないが……。

この法案、あなたなら通ってほしい? 通らないでほしい?



2022年9月9日 著作物です。無断転用は禁止します。 さとう院さとう(さとう社会・心理研究所)



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